出雲〜丸亀〜犬島
2008年08月11日
その日、ほんの数時間だけ雲州平田で観光。ここまで来て出雲大社に参拝もしないのか…悔やまれる…と、後ろ髪をがっしり引かれ、1時間に1本しかないローカル電車に飛び乗る。次の目的地は香川県の丸亀。しかし丸亀に遅く着いてしまうと夕食にはありつけない、それで乗り換えの岡山駅で下車。下調べしておいた魚料理屋へと向かう。最終電車まで90分1本勝負!旬のしゃこ、たこ、穴子を堪能するも早起きで疲れていたためお酒は少量、その上すぐにタイムリミット、カ〜ン!電車に遅れてしまうよ〜、と叫びながらも席に座るなり爆睡。瀬戸大橋の記憶も薄く、気がつくと誰もいない丸亀駅。そしてそのままホテルでベットに落ちる。
翌朝も快晴!久々のMIMOCAでピピロッティ リストの新作をゆっくりと堪能。
電車の出発まで後20分。こんなに時間がないというのにそれでも高架下の讃岐うどん屋に飛びこみ、ぶっかけ、ちくわ天をほおばり駅に急ぎ犬島に向かう。
岡山からバスを2本乗り継いで宝伝港へ、帰りのバスの時刻表を確認すると、、、あれれ、、ない、もうない。今から15分後のバスが何と最終。ありえない、、、田舎、恐るべし。帰りのことは後で考えるとして、とりあえず船に。
「犬島アートプロジェクト」にたどり着く。
わずか10年で閉鎖された銅精錬所跡地が舞台。
約1時間のガイドツアーで会場内を廻る。
新しく作られた三分一博志の建築棟と常設されている柳幸典の作品、三島由紀夫住居跡のインスタレーションは撮影ができなかったのですが、
私の興味はむしろこっち、、、
銅を製錬するときにできる副産物、鉄等を含む不純物を混ぜ込んで作ったカラミ煉瓦。表面のディーテイルが化石の様でいて面白い。金属成分の融解する温度差とおそらく乱雑な形で型に流したと思われる製造法がその味わい深い表面を作り上げたのである。煉瓦に混ざる金属の違いで黒かったり、赤かったり、また緑青をふいて青みがかっていたり。普通の煉瓦よりも重く、硬く、力強い。この一つ一つのカラミ煉瓦が精錬所跡地に独特の色彩を与えていて、壁や地面から目が離せないほど楽しめる。
(カラミ煉瓦up)
たった10年でこんな大きなものを作り、そしてこんな大きなものを捨ててしまった。何て言う大きな無駄。しかしながらそれが産業の発展ということで、今思えば無駄に思えることもそこを通過しないと次の地点には進めない。進むor止まる。今までの選択肢はそれしかなかった。そして、そういう単純なことから一歩足を踏み込もうとしているのがこの「犬島アートプロジェクト」なのであろう。又何年かしたらその後どうなったか是非見に行きたいところである。