ランチの層も厚い in Paris
2009年02月23日
さてさて私たちの食欲には本当にあきれかえられるかもしれないが(書き上げてみると結構食べてるな〜)それはランチタイムにも及んでいたのだ、笑。
ルーブル近くのブリュセリィでアンドゥイエット(臓モツソーセージ)を完食。店のマダムにこれを美味しいと言って食べた日本人はあなたが2人目と感心される。
去年ミシュランの星を一つ獲ったZE Kitchen Garelly。フュージョンを取り入れたフレンチがモダンで秀逸。
アントレはフォアグラのラビオリ入りタイ風味のスープ
スープはほのかに甘酸っぱく、レモン系のハーブの香りが食欲をそそる。毒気を抜いたトムヤムクンとも言えるか、フォアグラの風味をかき消さない様なスパイス使いはかなり洗練されている。
メインはリドウ゛ォーとチキンのソテー柚味噌添え
一皿でいろんなものが味わえ、何ともお得な感じ。ポーションも押さえ気味で日本で食べているかのようだ。ここのシェフは日本料理に造詣深いとみえる。
デセールは柑橘系の果物と生姜のコンフィ、アイスクリーム添え
手のかかった美しいデセール。生姜のコンフィがちょっと面白いな〜。いろいろ使えそう。吉田屋視線ではここのシェフの料理、とっても興味を持ちました。ハーブやスパイスの使い方がフランス流で、西欧の人たちも難なくとけ込める絶妙なバランス。かつ、とってもエレガンで私もちょっとその解釈の仕方頂きます〜などと思ってしまいました。
le comptoir かわいい豚のマークが目印。
ネオビストロの最前線、この店は予約をとらない。ランチは開店と同時に入る、それを逃すとちょっと遅め、2〜3時頃を狙おう。夜は付属のホテルのお客を優先するので通常の予約は受け付けていない。で、3時頃を見計らったが未だ満席、付近をぐるりと一周して外で待つこと少々、、やっと入店。
迷わずスープドポアソン!パリに来て初めてこの名を見かけた。濃厚なビスク、塩味しっかりめ、表が寒かったので身体が温まる〜。奥はニース風サラダとゆで卵のマヨネーズがけ。ここのお店は生野菜の質が良くどれも美味、自家製のマヨネーズやドレッシングも文句なし。
白ブダン、中は意外とあっさりで、肉汁のかかったマッシュポテトと一緒に頂くのが楽しい。奥はフォアグラトースト。結構たっぷりのってました。ここのお店は定番のビストロ料理をいい材料で丁寧にきちんとつくり込み、いたってシンプルに供してくれる。そして飾りっけがない。でもお皿やグラス、店のロゴデザインがモダンで愛嬌たっぷり。そんな現代的な感覚が人気の理由なのかな〜などと考察。
パリのネオビストロブーム。行き過ぎた星取り合戦への警鐘のように、ビストロ回帰が進んでいる。店のサービス向上や、設備投資の拡大に、莫大な費用を投じるよりも美味しい料理を気軽に気楽にたくさんの人に楽しいでもらおう。なんだかとっても健全な流れ。食の都のちょっとした変革期を己の胃袋をもって体験できた。実りの多い旅で、すっかりお腹周りも豊かに実ってしまったことが、、気がかりだが。