お誕生日月間〜別府へ〜
2009年04月29日
「山は富士、海は瀬戸内、湯は別府」とは、この別府駅前で飛んでるおじさンのお言葉。確かに、河口湖から見た富士山はそれは神々しく、裾の稜線がこれまた美しい。毎朝拝み倒して眺めていてもあきないだろう。確かに、瀬戸内の渦潮にもまれ、身がきゅっとしまった鯛、白くやわらかなタコ、臭みのない穴子、庶民のふぐ!カワハギ、どれも私の大好物。確かに、いやまて、私は温泉には全くもって疎い。湯あたりしやすいので興味が薄れるのは当然なんだけど、今日はわけあって別府に着いてしまった。ここはど〜んとかまえて湯廻り?か?
とりあえず昼飯。すいとんを伸ばした様なでっかいうどんの入ったみそ汁(だんご汁)が郷土料理らしい。SBのチューブ入り柚子こしょうをどばっ!といれて頂くのが現地流。それよりこんなの初めて見た。帰りのお土産はチューブ入り柚子こしょうで決まり(この後、スーパーで6本購入)。
『混浴温泉世界』今回の目的はこれ。町中の至る所に美術作家の展示があり、会期中ライブや演劇、ワークショプなどが繰り広げられる別府の新しいお祭り。それを覗きにやってきた。
「わくわくアパートメント」には数名の若いアーティストたちが2、3ヶ月間住み込んで制作を行っている。なんと、現在進行形の展示会場。晩御飯時になるとカミ座からクッキング ラッパー ムラカミが現れラップのリズムに合わせてカミカミのMCで今夜のご飯をどうやって作ったかを歌ってくれる。そのアマチュア具合が爆笑もので心温まるのだ。それが終わると一同テーブルについて「いた〜だきます」(噛み噛み)となる。顔もよく知らない同士のアーティストが晩御飯時には必ず観客と心ふれあう場を作り上げてるムラカミくんに一票!別府はお湯が取り持つご縁を作ってきたちょっと特別な場所。あたたかな湯船を通じて人と人が裸で繋がってきた町に彼のパフォーマンスがぴったりだ。
晩ご飯の亀の手、という名の貝。
今回の刺客インリン様
崩れかかった建物が立ち並ぶ古い赤線街のもとお茶漬け屋(という名の風俗店か?)。京都のお茶屋と一文字違いなのもなんだか場末間漂っていてよい。そこを改装したビデオとインスタレーションの作品。この周辺を着物に割烹着姿で逃げ回るビデオ作品は最後にはお決まりのお色気ありで、ここの土地柄や歓楽街にたどりついたある女の小さな人生を反映させていた。全体の展示のまとめ方もぐっときた。インリンなかなかやるな〜
その後そろそろっと観光へ山間の古い温泉街、、、へ、街中温泉の湯煙。お湯がほんとにじゃんじゃん沸くので下水にもじゃんじゃんお湯が流れて街中温かい。足下が一番寒い京都の冬になじんだ私には夢のパラダイスだ。
宿の露天風呂で一風呂浴び、夜の歓楽街にくり出した。もう4月なのに「ふぐ!ふぐ!」と横の連れがうるさい。私は何となくちゅうぶらりんな感じで小さな割烹屋(というか居酒屋風)ののれんをくくった。今日はコースなので座っているだけ。座ったとたんビールと一緒にでてきたのがこれ。上にのってるのは@@です。
続いててっさ。「薬味です」と言った皿の上にはアサツキ、もみじおろし、そして@@。@@これ薬味?しかもこんなたくさん茹でてあるよ@@。てっさの量も2人前とは思えないくらいの盛り。これが噂の@@和えですな。手元のポン酢に@@をよく溶いててっさを漬けてどろんとまぐわせてゆっくりほおばる。「ギャー!!」口の中と頭の中はずっと叫んでるけど舌の上はシコシコとトロトロの攻撃を処理できずにいる。このまま感電して死んでしまったらどうしよう??先々代代の三津五郎みたいに。いや、ぴりぴりしないからきっと大丈夫だ。心を落ち着けて、、と、いうか、あまり美味しいのでいそいそと箸を動かす。てっさが無くなる頃にはすっかりお腹がいっぱいでどうしよう、コースだからどう考えてもこの後は揚げ物とてっちり、それに雑炊。そう考えただけでもお腹が〜その上、握りもでてきた。私たちはほんとうに前菜でお腹がいっぱいになってしまい、、、いや、結果的にはかなり平らげたのだが、、
みなさんも別府の温泉巡りの最後にはふぐ地獄ならぬ極楽づくしを楽しんで来て下さい。ちなみに夏は城下カレイと関アジ、関サバの出番です。