オープニングレセプション
2007年07月01日
6月20日、大山崎山荘美術館で始まった「花咲くころーモネ、ルノワールから須田悦孔、澤登京子までー」のオープニングレセプションのケータリングに行って参りました。
今回は花をテーマにメニューを構成しました、、、しかし、あっという間に料理がなくなり、
手間ひまかけて育てた花も咲くのは短いものだなぁと、いつものように親心をだしてしまいました。
料理のメニューは6種類
玄米、ひじきのちらし寿司、とりどりの花びらのせ
ビーツで色付けしたグラブドラクス(サーモンのマリネ)
バラジャムとバラの花びらをのせた黒パン
桜餅風のゆかりおにぎり
苔と岩にそれぞれに見立てた鶏の揚げ物2種
それとユリネと蓮根のマリネがのったサラダ
レセプションが始まるまでは仕込みから積み出し、移動、積み込み、仕上げと息つく間もなく動き続けるのですが始まってしまえばあとはのんびりと館内を見学することができます。
いつも最初に行くお気に入りの場所はお庭、梅雨晴れのこの日は庭の蓮池が木々の新緑に呼応する様に若々しく、生まれたての生命感に満ちあふれておりました。所々の蓮の葉はまだジュンサイ(蓮の新芽)のように丸まっていて「吸い物ににしたら巨大なのができるだろうな〜」、それとも「二杯酢でチュルリと〜」などと次々と浮かぶ巨大料理の妄想を膨らませながらその場をあとに館内へ、この美術館は民芸周辺のコレクションが充実しているので焼きもの好きな私は毎度毎度展示が替わると大騒ぎ。以前はルーシーリーや河合寛次郎、今回はバーナードリーチの揃いの四角い小振りな絵皿、その中のカエルを描いた作品がなんとも愛らしく思わず立ち止まって眺めてしまいました。この窮屈なガラスケースから早くだして皿の上ににカエルの蒲焼きをのせたらいいだろうな〜などと何とも無粋な考え、を廻らせて、とはいえ民芸運動でつくられた工芸品たちは使われるために生まれてきたのだからその思いを受け継ぐ様な展示の仕方って何かないのでしょうかね?と、工芸作品を見るたびにいつも思うのですが果たすべき用途をもって生まれてきた物がその使命を全うできない、でもそうしないと庶民の私たちは未来永劫実物にはお目にかかれないないジレンマ、解消、その手だてが見つけられずにおります。
そして通路は新館へ、安藤忠雄氏設計によるこの建物は泥棒よけの配慮がなされており(想像)大きな声が出せません。まるでうぐいすばりの廊下のように小さな物音が反響する手はずになっております。ここは息をひそめながら階段を下りていくのです。
新館の呼びものはモネの睡蓮の小品、しかしながら今回は須田さんの蓮の作品が展示も含めいいバランスで際立っていました。とても近くで全方位からゆっくりとそのディテイルを愛でながら見られる。まるでお宝鑑賞会のようで楽しかった。
登澤さんの百合が口からでてくる映像作品もなかなか嗚咽が移るようで面白かったのです、あと少しひいてみられるともっとよかったでしょうか、そんなこんなと館内を廻り、再び会場に戻り山荘のテラスにでるとよく知った友人たちが集っておりました。近況を話しながら飲むビールはとても美味しくテラスからの眺めは絶景です。
掃除をしてくれる人がいるなら是非住んでみたい(文化財)大きすぎず小さすぎない絶妙の大きさの趣きある山荘です。
山荘の蓮池です。