料理書あれこれ 其の2
2007年10月02日
其の1の続きです。
韓国料理の唐辛子、イタリア料理のトマト、ドイツ料理のジャガイモ。どれをとってもその国の食文化の中心にある。でも、ちょっと待った!それって本当に伝統的な食べ物なの?
私たちの食卓で見慣れた野菜はコロンブスが活躍した大航海時代に南北アメリカ大陸からも たらされたものが数多いのだ。
例えばジャガイモ、南米原産で16世紀にスペインに伝わり、北上を続けながら北部ヨーロッパの主食として人口増加を促した。人口が増えて産業革命をになう働き手たちをたくさんつくり経済を支えた。が、その後ジャガイモの病気による大飢饉でアイルランド、英国の人々をアメリカ大陸へと移住させることになる歴史上の影の存在となった、、。
そんな世界の歴史に大きく関わった野菜の話がドラマティクで興味深く描かれています。野菜嫌いの人に勧めて野菜がどんなに凄いかを知ってもらいたいような本。
嵐山光三郎の名著。
明治から昭和の文豪が食に対してどれだけ興味があったのか、又、なかったのかを短く簡潔な文章で書いてあります。何でも沸点まで炊かずにいられないバイキン恐怖症の泉鏡花。貧しい食事に豊かな性欲を貫いた島崎藤村。大正元年にコカコーラがでてくる詩を書いた高村光太郎。ぬめぬめとドロリとし、さわってふにゃふにゃとする者を好んだ谷崎潤一郎。
文人たちが何を食べ/食べず、それが作品とどうか関わっているのか。
私自身が興味のある人は何を食べ、何を創るのかに答えてくれる大事な教書。
フランス料理のミニバイブル。常に枕元に置いて寝る前に読みたい辞典。
ABC順に調理法や料理名,食材名が検索できてフランス料理に関するあらゆる悩みに答えてくれます。文字だけで調理法を説明しているところも想像力が高まって面白い。
フランス料理を勉強したい方は是非手元において下さい。