NHK旬で彩る京の味【B面】
2007年08月15日
お盆休みモードな世間とは無縁、8月の吉田屋料理店は通常通り営業中。なんと言っても毎夏恒例の「フジロック休暇」を終えたばかりですからねっ。笑。そんな訳で、フジロック(別名:勝井's ブートキャンプ?)帰りの疲れを癒すゆとりもそこそこに、猛暑のなか連日厨房に立つ女将に代わって、私(誰?)がブログ・ジャーーーーック!!
と。ネタを仕込みに意気込んで出かけたのは、NHK京都放送局。スバリ『旬で彩る京の味』収録現場です。これは「ニュース610京いちにち」という番組の1コーナーで、つまりNHKといえど京都ローカルでしか見られないレアもの。そこで、全国の吉田屋ファンのために、その舞台裏=B面をちゃっかりレポートしちゃおう♪ というもくろみ。
まずは、軽い打ち合わせ終了後、リハ前の スタジオ風景。おなじみ、吉田屋スタッフのマイちゃんと、ADさんがせっせと食材や調理器具の準備をしています。
この番組のために新調されたエプロンは、女将のおかあさんの手作り。『ミナ・ペルホネン』のとってもすてきなリネンのファブリックを使っています。ご存じの通り、NHKではどんな場合も「店名が出ない」のが常なので、コック服や割烹着のように「胸に吉田屋料理店と刺繍を入れなあかんなぁ」なーんて冗談を言いながら、開店したての『ミナ・ペルホネン京都』で一緒に選んだのを覚えています。番組のBGMも、女将が選曲。今回は、ピタゴラスイッチのテーマ曲でも知られる「栗コーダーカルテット」のCDをご持参の様子。ふむふむ。夏らしく、ウクレレという訳だね。こうして何事も、自分らしくそして楽しくカスタムメイドして楽しんでしまうのがいつもの女将のやり方ですね。
そうこうしているうちに、ディレクターさんやカメラマンさんなど、たくさんの現場スタッフが集まり始めました。番組の放映時間はたった7分。なのに、舞台裏ではこんなにたくさんの制作スタッフが関わっているのですね。スタジオの端で、ただぼんやり立っているだけの私まで、意味もなく緊張してきました。笑。
実は、女将もこの収録には毎回相当緊張して挑んでいます。吉田屋厨房でひとりリハーサルをくり返してみたり、前日は朝方まで常連客さんがいてもちゃんとお酒を控えたり。笑。カメラに慣れなくて、ついその下のモニターを凝視してしまったり、お隣のキャスターさんにつられて標準語っぽいよそ行きトークになってしまうところ(これは私も見に覚えがあります。苦笑)も、ま、ご愛敬♪ 将来、憧れのNHK『今日の料理』から出演依頼が来る日まで(?)、精進あるのみ!と、なかなか健気にがんばっているのであります。
いよいよリハーサル開始。あらら?お相手をつとめてくださる新米キャスター・楠井まどかさん(得意技は「楠井チェック!」)も、女将に負けないくらい緊張していらっしゃる??
ドーモくんも息を呑んで見守っています。
そしていよいよ本番〜と、すべてが整ったところで、プロデューサーとおぼしきオーラを放つ方の登場です。リハーサルで7分を少しオーバーしてしまったので「本番、時間がなかったらココをカットね」と、最終調整へのひとことを言い残し、現れたと思った次の瞬間にはスタッとスタジオから消えます。おおお、さすがP〜!と、外野がしょうもないことに感嘆している間にカンペもばっちりで準備万端。「ハイ本番デスッ!」
不安がっていた長セリフもうまく言えて、収録は無事終了。伏見とうがらしを加えて京風にアレンジした簡単レシピの「冷や汁」が完成しました。打ち合わせ開始から2時間半。ただ見守っていただけの私ですらヘトヘトです。笑。次回女将の担当する放送分は9月の予定。運よく京都ローカルを見られる方は、こんな舞台裏を想像しながら「たった7分、されど7分」を2倍お楽しみくださいね♪
文・写真 高橋マキ(ライター)